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シリコン・ラボ、Bluetooth®チャネルサウンディング技術に対応 誤差1mを切るセキュアな高精度測距を実現

画期的なハードウェアとソフトウェアでBluetoothデバイスの測距精度とセキュリティを大幅に向上

テキサス州オースティン -- よりコネクテッドな世界のために安全かつインテリジェントなワイヤレス技術を提供する先進企業のシリコン・ラボラトリーズ(本社: 米テキサス州オースティン、NASDAQ: SLAB、以下 シリコン・ラボ)は、米国時間2024年9月3日、xG24プラットフォームにおけるBluetooth®チャネルサウンディング技術への対応を発表しました。

Bluetooth®チャネルサウンディングは、Bluetooth Low Energy(LE)で接続された2つのデバイス間でセキュアかつ正確な測距を可能にするよう設計された、新しいプロトコルスタックです。正確な距離認識を可能にすることで、Bluetoothデバイス間における測距機能の精度とセキュリティが向上します。

シリコン・ラボの産業・商業ビジネスユニット担当バイスプレジデントのRoss Sabolcik(ロス・サボルシック)は次のように述べています。「位置認識が極めて重要な役割を果たす現代において、Bluetooth®チャネルサウンディングは近接および位置情報機能に革新をもたらし、Bluetooth技術を新たな時代へと導こうとしています。シリコン・ラボはこれまでも、開発者がBluetooth技術のポテンシャルを最大限に活用することを可能にしてきました。そして当社の最新のハードウェアとソフトウェアは、Bluetooth®チャネルサウンディングを備えた画期的なBluetooth製品の開発にいっそうの加速をもたらします」

距離認識の精度とセキュリティを向上させるBluetoothチャネルサウンディング

Bluetooth RSSI(受信信号強度インジケータ)は、2つのデバイス間の距離推定を可能にし、さまざまな新しいアプリケーションの可能性を開きました。スマートフォンやタブレットなどのデバイスの位置確認から、ジオフェンシングをはじめとするデジタルセキュリティの強化まで、Bluetooth技術は日常的なタスクにおける利便性とシンプルさを向上させました。しかし課題として、Bluetooth RSSIは位置特定を推定に基づいて行なっており、また精度の大幅な低下につながりかねないマルチパスや障害物などの影響を受けやすいという課題もありました。Bluetooth®チャネルサウンディングはこれらの課題に、誤差1m以下に精度を向上させ、Bluetoothデバイスの測距機能のセキュリティを強化することによって対処しています。

Bluetooth®チャネルサウンディングは、位相ベース測距(PBR)によって2つのデバイス間の正確な測距を行い、さらにラウンドトリップタイム(RTT)という測距方法も副次的に用います。RTTによる距離の測定値は、PBRの測定値の確認、クロスチェックに使用されます。この照合確認プロセスによって、異常を検出し、アプリケーションのセキュリティを確保できます。これは、近接に基づいて立ち入りを許可/拒否する、病院や産業施設などに向けた入退管理システムを開発する際に、極めて重要になります。

PBRとRTTを備えるBluetooth®チャネルサウンディングは、スマートロック、消費者家電などの電子デバイスの位置情報取得、ペット用のトラッカーなどの家庭・生活用アプリケーションを始め、ジオフェンシング、車両のキーレスエントリー、入退管理などの産業用・商用アプリケーションで活用でき、あらゆる用途で高精度、高セキュリティ、高信頼性を実現するBluetoothの測距サービスを提供します。先進的な距離推定手法を用いるBluetooth®チャネルサウンディングは、三角測量によって無線アクセスポイントや照明器具などの商業インフラの位置を特定する際にも使用でき、規制要件の遵守や人件費および諸費用の削減に貢献します。

さらに、既にBluetooth LEを使用しているアプリケーションであれば、ハードウェアや設計のためのスペースを追加することなく、Bluetooth®チャネルサウンディングによってより利便性と柔軟性に優れた測距機能を実装できます。

チャネルサウンディング対応、シリコン・ラボの新たなxG24とアンテナハードウェアソリューション

シリコン・ラボが受注を開始している新たなxG24無線基板Proキットを使用すれば、Bluetooth®チャネルサウンディングを用いて正確に距離を推定する製品の開発と試作を素早く効率的に行えます。キットには、BRD4198A EFR32xG24 2.4 GHz +10dBm無線基板、スリーブダイポールアンテナ、およびリファレンスデザイン各種が含まれます。

これに加え、2024年12月に発売を予定するxG24開発キットには、デュアルアンテナのPCBデザインと、距離の測定値を容易にリアルタイムで確認できるチャネルサウンディング用ビジュアライザーツールが含まれます。これにより、製品やアプリケーションへのBluetooth®チャネルサウンディングの実装が、さらに効率的に実現できます。

シリコン・ラボでは、複雑性の異なるさまざまなBluetooth®チャネルサウンディング対応製品を開発するための、最新かつ先進的な各種ハードウェアソリューションをご用意しています。

• シングルアンテナハードウェア:アンテナパスの数がより少なく、マルチパス情報が限られるため、正確な距離測定よりも低電力消費および簡素化された環境での信頼性が優先される、Bluetooth®チャネルサウンディングの基礎的なアプリケーションに適しています。

• デュアルアンテナハードウェア:2024年12月に発売を予定する本製品は、より高い精度と空間分解能、マルチパス分解能を実現し、キーフォブやタグなど正確な距離推定を要する高度なアプリケーションに最適です。小型のフォームファクタによる基板は大きさに制約のあるアプリケーションに理想的で、アンテナの多様性により、信号品質と堅牢性も向上します。

シリコン・ラボのハードウェアソリューションはAEC-Q100認定を得ており、パッシブエントリーやパッシブスタートなど、自動車分野の用途にも適しています。

xG24のホストスタックおよびリンク層に関する、Bluetooth®コア仕様バージョン6.0認証は、2024年末までの取得を予定しています。認証済みのスタックではイベント内アンテナ切り替えが可能になり、最適なNLOS(見通し外)性能が実現されるため、チャネルサウンディングへの対応は、xG24が外部アプリケーションのMCU(マイクロコントローラユニット)とのNCP(ネットワーク・コプロセッサ)モードで稼働している場合、または組み込みアプリケーションのMCUとのSoC(システムオンチップ)モードで稼働している場合のいずれにおいても実現します。

シリコン・ラボでBluetooth®チャネルサウンディングを始めましょう

シリコン・ラボのお客様は、包括的なソフトウェアおよびハードウェアソリューションと、特許申請中の距離推定アルゴリズムを活用し、Bluetooth®チャネルサウンディングを家庭用、産業用、商用、コネクテッドヘルス用など日常的なさまざまな場面で使用する製品の開発を実現いただけます。Bluetooth®チャネルサウンディングについて、詳しくは下記をご覧ください。

シリコン・ラボについて

シリコン・ラボ(Silicon Labs、NASDAQ: SLAB)は、よりコネクテッドな世界のために安全かつインテリジェントなワイヤレス技術を提供するリーダーです。当社は、統合型ハードウェアとソフトウェア・プラットフォーム、直感的な開発ツール、比類のないエコシステム、堅牢なサポートにより、高度な産業、商業、家庭、およびライフ・アプリケーションの構築において理想的で長期的なパートナーとなることができます。当社は、開発者が製品ライフサイクルを通じて複雑なワイヤレスの課題を解決し、業界を変革し、経済成長と生活改善を実現するための革新的なソリューションで、市場への迅速な投入の簡素化を容易にします。詳細は(Silabs.com)をご参照ください。

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