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2023年8月23日--よりコネクテッドな世界のために安全かつインテリジェントなワイヤレス技術を提供する先進企業のシリコン・ラボラトリーズ(NASDAQ: SLAB、以下シリコン・ラボ)は、本年で4回目を迎えた同社主催の開発者向け年次カンファレンス「Works With 2023」において、組み込みIoTデバイス専用に構築された次世代の「シリーズ3」プラットフォームを発表しました。22ナノメートル(nm)のプロセスノードへの移行を遂げた新たなシリコン・ラボの「シリーズ3」デバイスは、半導体専用に設計された最高レベルのIoTセキュリティを備え、かつ業界をけん引するコンピューティング、ワイヤレスパフォーマンス、エネルギー効率を提供します。さらに開発者およびデバイスメーカーが製品設計を合理化し加速できるよう、同社の開発者向けツールスイートであるSimplicity Studio最新バージョンのリリースも発表しました。「シリーズ3」を含むシリコン・ラボのポートフォリオ全体を網羅するSimplicity Studio 6により、開発者は各自が最も好む統合開発環境(IDE)上で作業しながら、「シリーズ3」と同様「シリーズ2」での継続的な開発をサポートする最新の生産性向上ツールも利用できるようになります。
シリコン・ラボの CEOであるMatt Johnson(マット・ジョンソン)は次のように述べています。「当社の『シリーズ3』プラットフォームは、よりコネクテッドな世界のために構築されています。すなわち、開発上の柔軟性を必要とし、より多くの情報がエッジコンピュータへと送信される世界です。『シリーズ3』は、開発者やデバイスメーカーの現在のニーズを満たすにとどまらず、将来的なニーズにも応えるよう構築されています」
新たなパフォーマンスと効率性を実現し、サプライチェーンを強化する22nmプロセス技術
初期の「シリーズ1」プラットフォームと現行世代の「シリーズ2」プラットフォームは、IoT領域の拡張、より多くのデバイスへの接続、新たなアプリケーションの創出などにおける成功を続け、選ばれ続けています。この主な要因は、多くの開発者が共通して利用しやすいプラットフォームを開発し提供していることにあり、「シリーズ3」も同じスタイルを採用しています。
「シリーズ3」デバイスは、スマートシティや社会インフラ、商業ビル、小売店、倉庫、スマート工場、インダストリー4.0、スマートホーム、パーソナルヘルスケア、臨床ヘルスケアなどをはじめ、その他全ての主要分野にまたがるIoTアプリケーションにおけるファーエッジデバイスの処理能力向上に対する需要の高まり、そしてポータブルかつセキュアで処理能力の高いアプリケーションへの要求の高まりなど、IoTの継続的な普及がもたらしているさまざまな課題への対応を可能にします。
新たな「シリーズ3」デバイスは、シリコン・ラボの業界をリードするワイヤレスプラットフォームを以下の点でさらに進化させます。
- より高い安全性と優れた電力効率:シリコン・ラボの業界をけん引する Secure Vault™ テクノロジーを基盤とし、PSAレベル3認証を取得した最初のセキュリティパッケージである「シリーズ3」デバイスには、「シリーズ2」デバイスで提供されていたすべてのセキュリティ機能が含まれていることに加え、IoT市場で最も安全なデバイスの開発を実現すべくさらなる強化が加えられています。また、重要な電力ポイントを対象とした他の独自の改良点に焦点を当てることにより、デバイスのバッテリー駆動時間の年単位での伸張も可能になるよう設計されています。
- より高レベルな処理能力:エッジ・デバイス向けのAI/MLアクセラレーターをはじめ、「シリーズ3」は100倍を超える処理能力の向上を実現し、システム処理のワイヤレスSoCへの統合を可能にします。つまり、「シリーズ3」ではプログラマブル・コンピューティングの向上により、システムにおいて多くのスペースを占め、コスト増加の原因ともなるMCUを削減できます。これには、より高性能なシステムを可能にするデジタルおよびアナログの周辺機器が含まれます。
- より利用しやすいスケーラビリティ:「シリーズ3」は唯一のマルチ無線IoTプラットフォームとして、主要なワイヤレスプロトコル、すなわちBluetooth LE、Wi-Fi、Wi-SUN、15.4、マルチプロトコル、独自プロトコルを含み、かつこれらに限定しないワイヤレスプロトコルにまたがる、30以上の製品に共通のコードベースを備えています。これにより、開発者は1つの共通ツールセットを使用してアプリケーションを構築し、無数のデバイスをプログラムできるようになります。さらに、「シリーズ3」は外付けフラッシュメモリへの対応を含む、拡張可能かつスケーラブルなメモリアーキテクチャに対応しています。
また22nmへの移行は、「シリーズ3」に大きなスケーラビリティをもたらします。この数年間、サプライチェーンを中心に半導体業界全体を揺るがす複数の出来事や流れがあり、IoT分野もその影響を受けました。地理的な供給リスクとお客様への影響を最小化するための取り組みとして、「シリーズ3」の生産は複数の地域にまたがる複数の拠点で行われる予定です。
シリコン・ラボのSimplicity Studio 6がVisual Studio Codeに対応し開発ツールを強化
シリコン・ラボは、ドキュメント作成に始まり、外部のツールプロバイダーとのパートナーシップ、新しいプラグインや拡張機能の既存SDKへの統合を含むあらゆる面において、お客様の開発エクスペリエンスの向上を実現するための投資に取り組んでいます。この度、同社は「シリーズ3」のハードウェアに加えて、受賞歴を誇るアプリケーション開発・生産性向上ツールの最新バージョンであるSimplicity Studio 6も発表します。Simplicity Studio 6は、「シリーズ1」そして「シリーズ2」を含むシリコン・ラボの全ポートフォリオに対し最新の開発ツールを提供するとともに、「シリーズ3」へのスムーズな移行を可能にします。
開発者からのフィードバックとして最も多く聞かれるひとつは、ベンダー固有のツールに縛られることは望ましくなく、開発能力強化のためオープンソースのコミュニティやサードパーティのアプリケーションをよりいっそう活用したいというものです。この理由から、Simplicity Studio 6に対し、IDEを生産性向上ツールから切り離すという最大かつ大きな効果が期待できる変更を加えました。Simplicity Studio 6のリリースにより、開発者はベンダー固有のIDEに縛られることなく、業界における最適なIDEを選択・利用できるようになります。
シリコン・ラボ のIoT開発担当シニアプロダクトマネージャーであるMichael Norman(マイケル・ノーマン)は次のように述べています。「私たちは、開発が画一的ではないことを熟知しています。だからこそ、開発者のために最も完成度の高いツールセットと広範なプロバイダーのサポートを取り揃え、選択の自由を提供するのです。シリコン・ラボの意図は、開発者に優れたプラットフォーム、ツール、サポートを提供し、自由な開発の妨げになるものを取り除くことにあります」
その目的を達成するため、シリコン・ラボは、現在世界で最も利用されているソフトウェア開発ツールであるMicrosoft Visual Studio Codeの拡張機能を発表しました。これにより、シリコン・ラボの新規または既存アプリケーションをVisual Studio Code内で開発できるようになります。シリコン・ラボの拡張機能のベータ版リリースは、最新バージョンのSimplicity Studio 5で動作するVisual Studio Code Marketplaceから本日よりダウンロードできます。
Amazon Sidewalk向けに最適化された新たなSoCおよび開発ツールがより容易かつ快適な製品開発を後押し
さらに、シリコン・ラボは本日、 Amazon Sidewalk向けに最適化された新しいシステム・オン・チップ(SoC)ファミリーであるSG23とSG28を発表しました。また、開発プロセスをサポートするために、 Amazon Sidewalk開発に関するステップごとの説明と専門的アドバイスを提供する、内容豊富な「Amazon Sidewalk開発者の旅」と、まったく新たなMatter Development Journeyについても発表しました。どちらも、シリコン・ラボの支援する2つのテクノロジーにおける開発に必要な、ツール、ドキュメント、ハードウェア、専門家によるサポートを提供します。
シリコン・ラボは、これらの新しいデバイスと開発ツール、また先般発表したAmazon Sidewalk用 Proキットにより、Amazonの急速に拡大するネットワークのための包括的な開発プラットフォームをいっそう強化します。新しいSoCのSG23およびSG28は、本日よりシリコン・ラボおよび販売代理店を通じて入手いただけます。
常時接続可能、かつコミュニティ主導のAmazon Sidewalkネットワークでは、3種の無線通信が使用されています。すなわち、デバイスのプロビジョニングと近距離通信にBluetooth LE、約1.6キロメートル(1マイル)以下の通信にSub-GHz FSK、超長距離通信には独自のCSS無線です。大部分のAmazon Sidewalk対応エンドデバイスはBluetooth LEと、FSKまたはCSSの2つの長距離プロトコルのうちいずれかに対応しています。SG28には2つのデュアルバンドSoCが含まれ、Sub-GHz FSKとBluetooth LE、両方の無線に対応しています。FG28がデュアルバンドであることにより、デバイスメーカーは、Sidewalkのエンドデバイスで最も多く使用される2つの無線を1つのパッケージに収めてデバイスを簡素化し、コストを抑えることができます。一方SG23は、セキュリティと、長距離通信を行うエンドノードデバイス用の堅牢なSub-GHzリンクバジェットを提供します。
本年3月28日(米国時間)にAmazon Sidewalkが開発者向けに開放されたことを受け、シリコン・ラボはAmazonと直接連携し、シリコン・ラボとともに行う「Amazon Sidewalk開発者の旅」を作成しました。3段階にまとめられた12のステップから成る「開発者の旅」は、対象地域でAmazon Sidewalkが使用できるかどうかの確認に始まり、デバイスの実装、および実装されたデバイスの継続的なサポートに至るまで、開発の全プロセスにわたり開発者を案内します。これら全体を通して、ステップごとに技術文書、動画、コードサンプルなどによる説明が用意され、シリコン・ラボのエキスパートによるサポートの選択肢も提供されます。各ステップで必要となるツールはすべてシリコン・ラボが提供し、この「開発者の旅」に沿って作業を進めることで、デバイスメーカーはAmazon Web ServicesおよびAmazon Sidewalkの認定と承認を得る態勢を整えることができます。
組み込みIoT開発の議論に「最高の場」を提供する、シリコン・ラボ主催の開発者向けカンファレンス「Works With」
以上の発表は、シリコン・ラボが主催する第4回年次開発者向けカンファレンス「Works With」において行われます。無料のオンライン・カンファレンスは8月22日および23日(米国現地時間)に開催され、最初の配信直後からオンデマンドでも視聴可能となります。本年の「Works With」はBluetooth、Wi-Fi、MatterからLPWANにわたって網羅し、セキュリティおよびAI/MLにおける最新の開発動向を探ります。開催当日のご参加を希望される方、また後日オンデマンドでのセッション視聴にご興味のある方は、こちらから「Works With 2023」に登録いただけます。
シリコン・ラボラトリーズ有限会社について
シリコン・ラボ(Silicon Labs、NASDAQ: SLAB)は、よりコネクテッドな世界のために安全かつインテリジェントなワイヤレス技術を提供するリーダーです。当社は、統合型ハードウェアとソフトウェア・プラットフォーム、直感的な開発ツール、比類のないエコシステム、堅牢なサポートにより、高度な産業、商業、家庭、およびライフ・アプリケーションの構築において理想的で長期的なパートナーとなることができます。当社は、開発者が製品ライフサイクルを通じて複雑なワイヤレスの課題を解決し、業界を変革し、経済成長と生活改善を実現するための革新的なソリューションで、市場への迅速な投入の簡素化を容易にします。詳細はwww.Silabs.comをご参照ください。
【お客様お問合せ先】
シリコン・ラボラトリーズ有限会社
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シリコン・ラボラトリーズ 広報事務局
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